寒さも厳しくなってきて冬の訪れを感じます。
そんな中ギャラリーたくみではギャラリーたくみでは12月11日(金)から1月11日(火)まで「因州・中井窯作陶展」を行います。
たくみ工芸店では2年ぶりとなる今回の展示会。
代表的な3色染分皿や日本最大の陶芸の公募展「第二十三回日本陶芸展」で特別賞・TOTO賞を受賞した柳ディレクションシリーズの湯呑や土瓶他、様々な作品を展示販売しております。
六月に天寿を全うされた因州中井窯二代目坂本實男さんの作品も展示しております。
皆様のお越しをお待ちしています。
※以下長文
「因州・中井窯作陶展」によせて(日本海新聞寄稿)
二年ぶりに鳥取たくみ工芸店で「因州・中井窯作陶展」が開催され、爽やかな緑・白・黒の釉薬の器がギャラリーに並びます。その仕事は近年とみに人気も高く、しばらく品切れの状態が続いていました。 今年、坂本さんは日本で最大の陶芸の公募展「第二十三回日本陶芸展」において、「白釉掛分茶器」で特別賞・TOTO賞を受賞しました。日本陶芸展での受賞は三度目となり、隔年に開催される同展の長い歴史の中で、三度もの受賞を果たしたのは坂本さんがただ一人です。またこの秋には「第六十二回日本伝統工芸展」で四年連続入選を果たし、「第五十九回鳥取県美術展覧会(県展)」では県展賞を受賞しました。現代の民藝の世界を極めながら、作家として伝統工芸の世界にも挑む、坂本さんの今を十分楽しんで頂けると思います。また、この六月に逝去された父實男さんの作品も見逃せません。 坂本さんは、昭和二十年に築かれた中井の窯の伝統を踏まえ、その制約の中で格闘しながら新たな生活の器を一心に作り続けてきました。柳宗悦は、名もなき工人が用に即して作ったものに自ずと美が宿る、「用即美」という逆説的な民藝の美の真理を唱えました。しかし同時に現代の工人に与えた七則の中には「ドンナ創造ヲ示スカ」という言葉を付け加えています。安心して用いることのできる因州・中井窯の暮らしの器は、柳宗悦の示した通り伝統が創造の源泉となって生まれてきたと言ってよいでしょう。 私は坂本さんの度重なる受賞を大変喜ばしく思います。しかしそれ以上に、伝統と創造を一体としながら、民藝(ヒナ)と伝統工芸(ミヤビ)の領域を乗り越えようとしている坂本さんの仕事の将来にもっと大きな期待を寄せています。
(公益財団法人鳥取民藝美術館常務理事 木谷清人)
〈ギャラリーたくみ〉
因州・中井窯作陶展
ギャラリーたくみ(鳥取たくみ工芸店2階)
会期 平成27年12月11日(金)から平成28年1月11日(火)
午前10:00 ~ 午後6:00
※水曜日は定休日となります。12月30日〜1月3日まで年末年始休業となります。
〈鳥取民藝美術館〉
吉田璋也の新作民藝(民藝の住居)
民藝と茶 - 一フクイカガ 茶モ忘レテ -
会期 平成28年4月17日(日)まで
午前10:00 ~ 午後17:00
(休館日:毎週水曜日、年末年始)
(田中)
'''''お問合せ先''''''
鳥取たくみ工芸店/鳥取民藝美術館
電話 0857-26-2367
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