先週のブログで 少しふれておりましたように
先日、「工房ゆみはま」さんを 訪ねました。
工房に入ると すぐ
天井近くに積んである綿の入った袋が 目に入りました。
たくさんの白い綿 茶色の綿
それらは この弓ケ浜で栽培された伯州綿でした。
繊維は他の綿に比べて短いのですが、品質はとても良いものです。
弓ヶ浜は 砂地であるため そこに適した綿作りが盛んでした。
家族の為に 娘の嫁入り用にと
大切に育てられた綿は 絣織りや布団綿として 各家々で大事に保管されていたそうです。
第二次大戦後、
忘れられかけていた弓浜絣の復興に努めてこられた嶋田太平さんと悦子さんご夫妻。
最初、弓浜絣の復興に尽力されたのは、
嶋田悦子さんのお母様だそうです。
昔の絣の布や絵絣の型を集め、また古い糸を譲っていただいたり。
そうしたお母様 嶋田さんご夫婦のもとには ご近所の方々から
「娘の嫁入り用にとっておいたのだけど、これも使って」っと
たくさんの伯州綿が届けられたとのこと。
絵絣の型も見せていただきました。
弓浜絣に用いられている縁起物の型、
その当時の社会の風潮が伝わる型
それらも 型屋さんや紺屋さんから譲り受けられたものだそうです。
現在代表をされている田中さんのお話をお聞きしていると
工房に嶋田悦子さんと角さんが戻っていらっしゃいました。
嶋田さんは スタッフの方々の作業の前掛けを縫い始められました。
くけ台に紐でつけられたかけはりで紺色の絣をピンと張り、
一針一針くけながら、
「習っていても、しばらくやっていないとうまくできないのよ。
この人に教えてもらうのよ」っと スタッフの角さんを見上げられます。
それに応えられる角さんの笑みも素敵です。
ここにある全てのものから、
この町の人々の想い、
嶋田さんのお母様、嶋田さんご夫妻の想いは
田中さん、角さんをはじめ、この工房の皆さん、弓浜絣に携わる皆さんに
伝わっていると感じました。
この日も 暑い一日でした。
工房を訪ねた私たちは、帰り道 気温以上に熱くなっていました。
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今週末
米子市の アジア博物館・井上靖記念館物産館にて 開催されます。
(主催:鳥取県弓浜絣協同組合)
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ギャラリーたくみにて開催中!
「 ソバ器の会 」
7月24日(金) ~ 8月3日(月) ※水曜定休日
ギャラリーたくみ (鳥取たくみ工芸店2階)
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(けい)
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